多摩六都科学館第2次基本計画改定案(ローリングプラン2016)

多摩六都科学館第2次基本計画改定案(ローリングプラン2016)

事案内容はこちらをご覧ください。

検討結果公表日 平成29年9月20日
意見募集期間 平成29年8月10日~9月11日
提出された意見件数 3件(いずれも多摩六都科学館ボランティア会会員)         持参1人、電子メール2人
担当課

管理課

提出された意見の概要と科学館による検討結果

意見概要

①館内のトイレを温水洗浄便座に改善していただきたい。最近は温水洗浄便座が当たり前の時代になっており、トイレを近代化することは、集客のための必須条件だと思う。

②西武新宿線田無駅には多摩六都科学館のPRコーナーが常設されているが、花小金井駅にも設置して欲しい。

検討結果

①トイレの改修は、施設・設備全体の修繕計画に合わせて、中長期的な観点で実施していきたいと考えます。

②最寄駅での広報は、マーケティング戦略の一環で取り組むものとします。指定管理者の事業計画によると、田無駅の PRコーナー(デジタルサイネージ)は、元々西武鉄道が試験的に田無駅と所沢駅に設置したものですが、スマートホンから最新の情報が得られる時代となり、今後増設の予定はないそうです。引き続き、多摩六都科学館の広域的・公益的な使命と、地域的な特性を考慮して、最も効果的な広報をタイムリーに行うこととします。

意見概要

毎年着実に来館者が増え、地域の関心も高くなっている。最近の傾向として、日曜日は孫と祖父母の来館増、特に小学低学年、幼児が増え、5市以外の地域、埼玉、武蔵野、三鷹等の他多摩地域からの来館者も目立つ。幅広い意味で多摩六都科学館の存在意義は高まっていると認識する。関係者もボランテイアを含め、科学に関連した地域への貢献を強く意識していることが伝わってくる。その意味で計画案は、事業目標、取り組み方針、重点事項が分かりやすく、タイムリーなものとなっている。ただ、重点事項が多少抽象化されており、言葉の一人歩きが散見され、具体性に乏しいと考える。大人から子どもまでその年齢に沿って網羅されたものを志向しないと、結局のところ総花的になりかねない。老人や幼児が増加するならば当然彼らが興味を持てるような展示等を考える必要性が生じる。来館者の更なる分析により今後の方向性を見極めるため、5市の人口構成の傾向を分析する必要があると考える。

検討結果

基本計画では、「マーケティング戦略の作成」で対象別事業の企画・実施を織り込んだ表現となっています。これを受けて、指定管理者の事業計画では、すべての事業の対象者を明確にし、各々に適合した内容となるよう努めていますが、より一層留意します。構成市の人口分析については、2016年度の市民調査の際、総人口・世帯数に関しては5市の比較分析は行いましたが、事業ターゲットを想定した年代別の分析も必要と思いますので、時機を見て取り組みたいと考えます。

意見概要

改定案はこれまでの科学館事業を中核におきつつ「地域づくり」への貢献を目指し地域拠点事業に積極的に取り組むとして5つの事業目標を掲げており、これらはいずれも時代の要請、地域の要請に応えるものとして賛同できる。

 しかしながら、これらは実際には個々の事業やイベントなどを通して実現されるわけで、事業実施主体の科学館の創意にあふれた取組みが何よりも必要で、来館者の興味や関心に応えることはもとより、新たな驚きにつながるような先進性が求められよう。また、地域や学校での日常的な話題でも科学や科学館が話題になるような環境作りも重要であろう。そのため高いパフォーマンスが見込めると思われるいくつかの事業やイベントを提案するので、ご検討願えれば幸いである。

①先端的な科学・技術の紹介、展示

AI、ロボットなど先端の科学・技術は社会、経済はもとより生活にも大きな影響があるので科学館が取り組むべき重点分野の1つといえるのではないか。

②中高生の利用を高めるための方策

中高生の利用が特に少ないので、理系進路相談や理系職業の実際などのレクチャーを実施すればそうした層の来館につながるのではないか。

③大人やシニア向けプログラムの充実

科学館はその経緯や展示内容等から小学生や幼児向けのものが多く、子どもの付き添いで大人がついてくる場合が多い。そこで大人だけで来ても面白いと思われるような、食事と健康講座、アンチエイジング、脳トレなどのプログラムを実施し、集客を拡張する。

④一見して違う科学館づくり

「花であふれる科学館」などわかりやすく見栄えのするコンセプトでアピールしてはどうか。科学館の階段スペースなどを利用してコンテナやプランターなどで花や野菜を見事に作った作品を並べればインパクトがある。集合住宅や小規模宅地では花や野菜作りが困難なので、ボランティア的に参加する人が増え、まさに地域住民が支える科学館ということになる。

 

検討結果

①先端技術については、ご指摘の通りと考えます。地域の連携を通して、指定管理者の事業計画の中で反映します。事例としては、圏域企業の技術者であったボランティアの方々の企画・運営で、先端企業の技術の実際に触れる機会を作り、生きた技術を学び、交流を体験できる企画等が進められています。

②ご提案は、事業目標2「多摩六都の交流拠点」に合致すると考えます。理系の進路指導や仕事紹介等は、中・高校生のニーズにフィットするものとして事業計画に反映させ、多摩六都圏域の中学生に行っている職場体験のスペシャルバージョンとして事業計画に盛り込めるようにします。また、圏域の企業や研究機関との連携イベントに際し、技術者や研究者との交流を図ることで、中・高校生が職業観として科学技術を実感できるように取り組みます。

③基本計画では、「多様なテーマ(健康、食、芸術など)を科学的なアプローチで探究する」こととしました。今期の事業計画では、大人を対象に、健康や食、地域と関係したプログラムの充実を図ります。また、「大人のための地球科学入門」「大人のための宇宙科学入門」等、新規コンテンツも計画されています。

④基本計画の事業目標4「愛着の持てるロクトへ」を進めるために、館庭の花の植栽をできるだけ豊かなものとしていきます。また、食と農をテーマとする新たな事業展開の中で、植物による参加型プログラムを企画するようにします。